百聞は一見にしかず!タリンの誇り、中世の雰囲気たっぷりな城壁と防衛塔!

とうとう、エストニアも新緑が眩しい季節となりました!日本の皆さん、そろそろ避暑地へ脱出するシーズンになりましたよ!

ここタリンは旧市街ですら緑が多く、建物のすぐ目の前でも大きな木が生えていたりするんです。至るところでわさわさと葉っぱが揺れている様子は、大きな生命力を感じずにはいられません。
そこでこんな質問。ご存知でしたか、葉っぱは自ら輝いていることを?実は日光を反射するだけではなく、オレンジ色の蛍光もはな放っているんですって。「新緑が眩しい/輝く」という言葉は本当だったんですね。

そんな新緑とぴったり合うタリン旧市街の城壁、防衛塔は中世の佇まいそのもので、こちらも輝いております。

現在1.9キロメートルもある城壁はなんとオリジナル。そして防衛塔も含め旧市庁舎やその他多くの歴史建造物はヨーロッパ唯一、最高の状態で保存されている中世からの宝物なんですね。
城壁の建設は1265年に始まりましたが、現在の形は14世紀に出来たものだそうです。その最盛期である16世紀には2.4キロメートルにおよび、高さ14〜16m、壁の厚さは最大3m、46の塔が建てられていました。現在は20の塔と2つの門(沿岸大門とヴィル門)が残っているんですね。

そこで、美しい城壁のよーく見える箇所と見学可能な塔とプラスアルファで、いくつかご案内したいと思います。
まず初めは塔の広場からです。どうしても山の手と下町の観光スポットだけで終わってしまいがちなあなたに、一目見ていただきたいのは5〜6つの塔と連なる城壁の向こうにそびえ立つ聖オラヴ教会。なんとも絵になる風景なんですが、こちらから見える塔は「クルドヤラ(黄金の脚)塔」や「ルーウェンシェード塔」、「エッピング塔」などで、見学も可能です。
他にも広場と反対の城壁の向こう側には、「ヌンナ塔」から城壁を渡って「サウナ塔」、「クルドヤラ塔」まで見学しながら通り抜けることができるというスポットもあって見応えあります。

私のお勧めは「ルーウェンシェード塔」で、ここは一度に二度楽しめるという言葉がぴったりなスポット。あまり知られていませんが、塔の最上階まで見学できるんです。(入場料1ユーロ)
1階部分はアスールケラミックという陶器のお店。ギャラリーも兼ねてるので、想像力に富んだ奇抜な物からそうでないものまで、ずらりと飾られてます。そして2階部分はケラミック工房。講座や陶芸教室も開催されているので生徒さん達の視線を気にせずにお釜や作品創りの工程などを是非のぞいて見てください。3階部分はプライベートホールとアーティストのための会議室。ここまでは鉄製の螺旋階段が有るのですが、この先はすれ違いの出来ない程狭い石の階段になります。
4階部分は高い天井と暖炉のある最も特別な空間。このフロアはパーティー、セミナー、展示会場に適しているほか、小規模のコンサートやその他のパフォーマンスの発表などにも利用できるんだそうです。収容人数最大60名ですからその大きさもご想像つきますね。
5階部分はリラックスと思考のためのスペースで、現在は天井からベットが釣らされ???何をしていいのやら。窓からは絵本のように美しい旧市街とカラマヤ地区が見渡せました。そしてさらにはしごを登ると屋根裏部屋です。重厚な造りだと勝手に想像していたのはハズレ、ところどころの隙間から光が差し込み瓦が丸見えな屋根でした。とんがり屋根中央からは大きな布で出来た風船の様なものがぶら下がっていました。どうやら宇宙空間からのパワーを集め、下の階にあるベッドに横たわる人にそのパワーが床を突き抜けて伝わるとか?はい、思考のためのスペースですから、、、ご自由にどうぞ!っとちょっと不思議な体験をさせていただきました。

少し横道に反れたような気もしますが、次はトーンペアの丘にありますデンマーク王の庭園です。
こちらに有る四角い塔は「ネイチ塔」”処女の塔”と呼ばれ、その昔ここは娼婦たちを収容した監獄だったそうですが幽霊が出ることでも知られています。
現在はおしゃれなミュージアムカフェとなっていて、城壁上からタリンの街を見下ろしながらコーヒータイムもお楽しみいただけます。ここまで来たら是非、デンマーク国旗が天から舞い降りてきたという場所も探検してみてくださいね。

そしてもうひとつ。ヴィル門近くにある「ヘレマン塔」です。
200mもの見事な城壁の散策と、旧市街特有の赤レンガの切り妻屋根がひしめく眺めが楽しめるスポットです。下を通る道はムーギワへ通り、通称”セーターの壁”でも知られていますね。こじんまりとしてますが、季節ごとに違ったエキシビションが楽しめる塔内部となっています。

防衛塔の方では、かなりの大きさを持つ「太っちょマルガレータ」と「キークインデキョック」が旧市街のシンボルとなっていますが、前者は海洋博物館として、後者は街の要塞(城壁・防衛塔・大砲)と地下トンネルについての博物館として開放されています。塔の構造なども一緒にご覧いただけますが、もしかしたらトーンペアの丘の下に張り巡らされた秘密のトンネルなどは皆さんの心を擽るのではないでしょうか。。。もっと涼しくなるかもしれません!!

5年に一度のお祭り、「青年の歌と踊りの祭典」で盛り上がりを見せているタリンよりヴァッセルがお伝えいたしました。皆さんのお越しをお待ちしておりまーす。

Asuurkeraamika
http://www.asuurkeraamika.ee/

愛すべきケッタイな国・ノルウェー オスロ便り④ オスロ・プライド「傾(かぶ)き者の祭典」

こんにちは!数日前の夏至祭りで朝まで飲んでしまって、しばらく体が重かったしぐりです。
毎年この時期になると、街の中心地はレインボーカラーであふれだします。ご存知の方も多いと思いますが、レインボーカラーは多様性の象徴、LGBTの人たちのシンボルカラーですね。
今年は6月23日から7月2日まで、「オスロ・プライド(Oslo Pride)」というLGBTの人々の権利を守ろうと呼びかけるフェスティバルが開かれています。

オスロの市庁舎では、LGBTのアーティストの美術展が。
今でこそマイノリティーの権利に対する意識の強いノルウェーですが、歴史を紐解きますと、1163年の昔から同性愛禁止の法律があり、また1905年には同性で関係を持つと1年以下の懲役になるという項目が憲法213条に加えられ、1972年までその条項がいきていたそうです。
今でも70か国以上で、同性の恋愛が禁止されているとのこと。そういった現状に問題を投げかけるような作品が多数展示されています。

ちなみにノルウェー語で、LGBTの方々のことを「シャイベ(Skeive)」と言ったりします。
「傾いている」って意味の形容詞「シャイブ(Skeiv)」ってのがありまして、一緒に使われる名詞によって語尾が変わりますが、「ここの床、シャイブト(Skeivt)じゃない?」みたいな感じで普通に使われてる形容詞です。つまり、「シャイべ」ってことは「傾(かぶ)き者」ってなニュアンスなんじゃないかなぁと思うんですが、なんか、かっこよくありませんか?

王宮に至る目抜き通り、カールヨハンス通りにある「スピーケルスッパ(Spikersuppa)」という噴水広場では、「プライド・パーク(Pride Park)」という特設会場が。

驚いたのは食べ物や飲み物を売るブースに混じって、多くの政党のブースが立ち並んでいたこと。立ち寄って話をしてみました。

警察やノルウェー軍もLGBTを支持・保護する立場にあり、仲間として職場に受け入れていることをアピール。

連立与党を構成するHøyre(保守党)。
オスロ支部のリーダー、エイリック・ソルベル(Eirik Solberg) さんが党が掲げている取り組みについて詳しく説明してくれました。
進歩的なノルウェーとはいえ、残念ながらいまだに学校や職場でのいじめや差別が残っているそう。それをなくすために、与党としてどのような政策に積極的に取り組んでいるかを、時間をかけて教えてくれました。

保守党とともに与党を支えるもう一つの政党、FrP(進歩党)では若い党員、マチルデ、マルティン、アンドレアスが若年層に対してアピール。
レインボーカラーのマニキュアを用意して、道行く人々に活発に話しかけていました。

Rødt(共産党)のブース。少数派であるからといって多数派に合わせる必要はない、少数派であったとしても多数派と等しい権利を持つべきだ、という概念を強調していました。
「ここでブースを出すのは安くないから、野党の私たちとしては大変だけど、LGBTへの支持を表明するために頑張っているわ。」とマーリットさん。

労働組合のブース。職場や労働環境において差別がないように、労働組合としての立場を説明してくれたヘーゲさん。

また、面白かったのは、ベルゲン大学とオスロ大学のブース。

オスロ大学の文化歴史博物館では2008年から毎年のようにLGBTをテーマとした特別展を開催しているとのこと。
過去の展示や、大学で行われる予定のLGBTを取り巻く文化関連のレクチャーに関する情報を教えてくれました。また、LGBTを表明しているオスロ大学の学生や職員のインタビュー映像を流していました。

ベルゲン大学はLGBTに関するユニークなアーカイブを所蔵しています。
トーネ・へレスン(Tone・Hellesund)教授個人の研究資料を基にしたアーカイブだそう。そのアーカイブを利用した特別展「Skeivt uteliv」が、オスロ大学文化歴史博物館で8月末まで開かれています。

展示について教えてくれたのは、ベルゲン大学のハイディ・ラフト(Heidi・Rafto)さん。
社会人類学の立場から、LGBT資料を展示することの重要性を語ってくれました。
「資料を保存という形で眠らせておくのではなく、目に見える形にすることが重要でした。また、オスロという首都で開催することが大切でした。世界中から来る様々な人に見てもらえるチャンス、考えていただけるチャンスが高いでしょう?」

飲み物・食べ物の持ち込みは禁止されていますが、入場は無料。特設ステージではコンサートも行われていますので、ビアガーデン代わりに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

7月1日にはグルンランド(Grønland)という地区から会場までパレード(Pride Parade)も行われます。

特設ウェブサイト(ノルウェー語)https://www.oslopride.no/

白夜の森ヌークシオハイキングツアー

こんにちは!ヘルシンキは白夜祭が終わって本格的な夏休みの時期が始まりました。

小さなカフェ、お店やレストランは夏休みをとり始めます。
フィンランドでは長い方は3週間ほど夏休みを取ってコテージ滞在や海外旅行を楽しみます、羨ましいですね♪

こちらに日本の方から頂く質問が夏至に関してのお話です。

北極圏では太陽が沈まない時期ですが、ヘルシンキは南に位置しますので日は沈みます。
ただし日没時間は23時ごろ(日の出は朝4時ごろ)ですのでお天気が良い日は夜中12時ごろまで明るく、朝2時ごろからはすでにうっすらと明るくなってきます。

そんな日本では体験できない白夜体験が出来るお勧めのツアーが、白夜の森ヌークシオハイキングツアーです!

夜19時(8月は18時)に市内を専用の車、日本語係員の方と出発し、ヌークシオの森をハイキングします。

ハイキング中にはガイドさんからフィンランドの森のお話、生息している植物や動物のお話も伺います。その後はフィンランドの大きなソーセージ(マッカラ)とシナモンロールで休憩をとります。

運が良ければ野生の鹿が見れたり、時期が良ければブルーベリー摘みやきのこ狩りも楽しめるよ♪(byガイドのペッカさん)

夜まで明るい森をハイキングするという非日常体験でマイナスイオンをたっぷり浴びてリラックスできます♪
ご予約は北欧トラベルのWEBサイトからオプショナルツアーを選んでください。皆様のお越しをお待ちしています!

ツアーのリンクはこちらです↓
http://www.tumlare.co.jp/items/view/9175

思い出の一品を探しにStillebenへ行ってみよう!

みなさん、こんにちは!
コペンハーゲンのノリエルです。

今回のテーマは雑貨。
北欧旅行の目的で、おしゃれな北欧雑貨が欲しい、というお客様は多いです。

デンマーク発の雑貨屋でいま日本で最も有名なのはflying tiger Copenhagenじゃないでしょうか。
大阪に第一号店が開店して、現在は全国各地に続々と新しいショップができています。

flying tiger Copenhagenと同じくデンマーク生まれの雑貨屋で、昨年の秋東京に進出したのがSøstrene Grene。こちらもお財布にやさしい低価格でおしゃれな北欧雑貨が手に入るということで観光客に人気です。

そして地元民が日常使いを探しに行くのがNotre Dames。
日々の生活を頭に浮かべつつ、これあったら便利かなー、なんて考えながらお買い物できます。

買わなくても見てるだけで楽しい雑貨屋巡り。
ストレス発散にもってこい!ということで、定期的にショップチェックへ出かけておりますが、今一番面白いと思うのが(あくまで独断です)コペン市内で店舗展開するStillebenです。

The Royal Danish Academy for Fine Arts in Copenhagenを卒業した Ditte Reckweg 、Jelena Schou Nordentoftの2人のデザイナーが2002年、歩行者天国StrøgetからすぐのNiels Hemmingsens GadeにStillebenをオープンしました。
近くにはRoyal Copenhagen、 Illums Bolighus、Georg Jensenなどの大御所店舗が軒を連ね、いつも大勢のお買い物客で賑わってるエリアです。

ショップには、陶磁器、ジュエリー、布物、家具、インテリア小物などなど、どれもこれも欲しくなるものばかりが並んでいます。

その中でもひと際興味をそそられたのは、これ。

日本でもお馴染みの三猿、見ざる、聞かざる、言わざるをアレンジしたプリントもの。
これはデンマーク人アーティストMonika Petersenのリノリウム版画です。

そしてもう一つ目を引いたのはStudio ArhojのTokyo series。

デンマークの街中で、でかでかと書かれた「東京」の文字を見かければ、日本人ならまず気になるところ。
さらにショップの窓にはカタカナで「スタジオアーホイ」とも書かれていますし、見過ごすことはできません!

Studio Arhojはデンマーク人のAnders Arhoj氏が率いるインテリア&デザインスタジオです。
なんとビックリなのは、Arhoj氏が活動を始めたのは2006年の東京。
現在はコペンハーゲンに拠点を置いています。

Tokyo seriesのコンセプトは、シンプルな北欧のデザインと東京のポップカルチャーの活気をミックスしたものだそうで、ショップの棚にはスッキリしたシェイプに弾けるような色使いの器の数々が並びます。

割れ物なので日本へ持って帰る時にはしっかりと梱包する必要はありますが、お値段も200クローネくらいからあり(2017年4月現在)、お土産に良いのでは?

Stillebenの店内には他にもインテリアコーディネートのヒントになるものがいっぱい。
頭の中に自宅のリビングを思い浮かべながら、これをあそこに置いて、あれはあーして、などなど想像するのも雑貨屋巡りの楽しみの一つだと思います。

今年Stillebenはコペン市内に2つ目のショップをオープンしました。

今度のお店は地下鉄と電車の駅Nørreport Stationからすぐのところにありアクセス抜群。
ショップの目の前にある屋内マーケットTorvehallerneでお腹を見たし、Stillebenで雑貨探し、いかがです?

【 Stilleben 】
住所 Niels Hemmingsensgade 3, 1153 Copenhagen
電話 +45 33911131

住所 Frederiksborggade 22, 1360 Copenhagen
電話 +45 27113191

月曜日‐金曜日 10:00-18:00
土曜日 10:00-17:00
日曜日 休み
https://stilleben.dk/

屋内マーケットTorvehallerneにも立ち寄る「ユキ・パリスさんと巡る手仕事とアートの旅7日間」もおすすめです!

祝65周年!ようこそ!人形達のショーと館、歴史ある佇まいの「ヌク人形芸術博物館」へ

みなさ〜ん、こんにちは!

日本は梅雨入りしたようですが、ヨーロッパはこれからが素敵な季節。ぜひタリンにも遊びに来てください。

さて、タリン旧市街を散策すると皆さん気づかれるのがハンドメイドの商品の多さ。あちこちのお店のショーウィンドウには手作り感いっぱいのものがディスプレイされてます。そして人形の多さにもきっと驚かれることでしょう。しかも殆どがリアルだったり、ユニークだったりただの美しい人形ではないところが味のあるところです。今回はそんな愛嬌たっぷりの人形達を取り上げてみようと思います。

タリン旧市街にある旧市庁舎広場から徒歩2分ほど、ライ通りとヌンネ通りの交わる一角に「NUKU 劇場」があります。

この建物、かなりの存在感があるのですがそれもそのはず、1904 年から貴族達のクラブとして建てられた立派なネオ・バロックとアールヌーボー様式の建築物。その後1920年にはエストニア初の保険会社が営まれ、内部には事務所はもちろんのこと、興味深いことにコンサートホールやレストラン,etcまでもを所有していました。

そして1952年、フェルディナント・ヴェイケにより建物の一部にシティーシアターが設立され、1991年には全館オープン、2006年には青年劇場が加わり現在の姿となりました。

昨年一部の改修工事が済み、新旧が気持よく混ざり合った劇場へと生まれ変わったわけですが、この「ヌク」ただのホールではないのです。

博物館も併設されていて世界各国のさまざまな人形を年代別に展示、数えきれないほどの子供向けワークショップも開催され、アトリエでは劇場に登場する人形の制作風景を見学できるところなのです。館内は古い作りの建物を一部利用し迷路のようになっていてところどころに展示の小部屋があり、子供はもちろん大人までもがワクワクしてきます。ガラスで出来た橋を渡ったり、茶目っ気ありありのお化けの人形がいる ” 恐怖の小部屋 ” 、ガラスケースに展示されたパペットの数々。等身大のものから小さなものまで、年代物からつい最近までショーに登場していたものまであります。きっとエストニアの人々には幼少時代を思い出させるようなたまらなく懐かしいものなのでしょうね。。。外国人の私にとっては、ぎょっ!とする珍しいものもありましたが、、、

そして劇場の方ですが、3つの大きさの異なるホールにて多彩な演目が月替りで上演されています。子供向け( 年齢により6つに分かれています!)で短いものですと40分程度のショーから、大人向けショーもあり、気軽に通える娯楽スポットになっています。ここではチケットの事前購入をおすすめします。歴史ある建物内部のステンドグラスや鏡、美しい木製パネルで装飾されたメイン階段は既存する最高のエレメントですので是非チェックお忘れなく。

実は先日、ショーを観てきました!ハンド・パペット(手遣い人形)と傀儡師”くぐつし”(マリオネットを操る劇団員)自身も衣装を身にまとい演じる、子供向けストーリーの「色」。ぐずっていた小さな子どもでもすぅっと引き込んでしまう不思議な力と、柔らかな空気に包まれたようなゆったりとした時間を楽しんできました。
ご家族連れでなくとも、観光で歩き疲れてしまったり、お茶でもしたいっと思ったらふらっと立ち寄られてみてはいかがでしょうか。館内には気軽な雰囲気のカフェやお土産売り場も設けられています。家族チケットやリタイア(退職されてる方)チケットもあって、ますます一休みしてみたい場所ではないでしょうか。ヌンネ通りからは、ウィンドウ・ディスプレイ内で繰り広げられる、機械仕掛けのかわいい人形が見えることも覚えておいてくださいね。

マリオネットが、人形が面白そうなのは分かったけど、子供の趣味みたいでねぇ・・・という方もいらっしゃることでしょう。ですが人形は子供から大人、元気な方からそうでない凹んでる方達の優れたコミュニケーション・セラピーグッズとも言えるんですね。現代が抱える精神的なトラブルや障害に対して、人形を媒体にして元気になれたり自分の内面を見つめる、そんな役割も大きいと私は思います。日本のある書物の中に1690年に描かれた挿絵に手遣い人形らしき物があるとのことです。その昔、日本の先人たちは既にその効果を知っていたのかもしれませんね。人形劇王国と呼ばれるチェコでさえ普及したのは1900年前半ですから日本が人形劇先進国かもしれません。

日が伸び、ますます遊べる時間が長くなったタリンからヴァッセルがお届けしました。気長に、気長に皆様のお越しをお待ちしておりまーす!

愛すべきケッタイな国・ノルウェー オスロ便り③ 国立美術館のカフェ「フランスの間」

そういえばオスロ、5月初旬に雪が降りましてですね。さすがのオスロでも5月に雪は反則ですよ!!4月下旬にTシャツ1枚でオッケーなくらい暑い日が続いたもんですから、ごっそり衣替えをしちゃったとこだったんですね。そのノリで外に出たら、予想外の冷気の中を白いものがひらひら ……。異世界への扉を開けてしまったかのような感覚に襲われてめまいがしてしまいました。何年住んでもノルウェーの気まぐれっぷりはあなどれません。ツンデレの彼氏に振り回されてるってこんな気分なのかな、なんて思ったりしてるしぐりです。
さて、今回は子育てネタから離れて、ぜひ今のうちに行っておいて欲しいオススメのカフェのご紹介です。

こちらは国立美術館。2階にはノルウェーが誇る画家、エドヴァルド・ムンクの作品を集めた「ムンクの間」もありまして、オスロを訪れる旅行者がマストで立ち寄る場所でもあります。
この美術館、趣があってとても居心地のいい空間なのですが、ノルウェーが貧しかった時代の19世紀に建てられたものなので、国立美術館のわりにはこじんまりとしています。1882年にオープンしたのですが、10年後にはすでに小さすぎると議論されていたほどでした。
過去に何度も増築や移築の案が出ては資金面などの問題で計画が立ち消えになっていましたが、ようやく今、港のそばに新国立美術館の建設が進められており、2020年にオープン予定となっています。
つまり、この歴史ある美術館でムンクをはじめとする美術作品を楽しめるのも、新しい美術館が完成してお引越しするまでの期間限定なのですね。
そこで是非、機会があったら立ち寄っていただきたいのが「フランスの間」と名付けられたミュージアムカフェ。

入り口を入ると右手にミュージアムショップがあるのですが、その奥に見えるのが「フランスの間」。

今回はこのカフェの経営を行っているキュートな母娘、ギセラさんとイサベラさんにお話を伺ってきました。お母さんのギセラさんは経理とイベントの担当。2012年にイサベラさんが先代の経営者一家と美術館から「フランスの間」の経営の引き継ぎを打診され、2つ返事で引き受けたそうです。
「このカフェだったからこそ引き受けたの。オリジナリティがあって特別だったから。食事と芸術の融合という面でとても興味深いと思って。」とイサベラさん。

「フランスの間」という名前の由来は、フランス政府から贈られた17、18世紀の美術品が展示されていることによるもの。壁のレリーフや窓際のマリー・アントワネットをはじめとする胸像は、ルーブル美術館の工房で作られた正規のレプリカ。1923年にそれらの芸術品とマッチするようにデザインされた空間は、もともと彫刻などの展示室だっただけあって、床の木目模様といい大理石を模した化粧漆喰といい、一見の価値があります。

この部屋の設計を手掛けた建築家アーンシュタイン・アルネベルグ(Arnstein Arneberg)はオスロ市庁舎などの設計も手掛けた有名人です。

部屋の中央に2002年から置かれているモダンなキューブ状のカウンターは、現在活躍中のノルウェー人建築家クリスティン・ヤールムン(Kristin Jarmund)のデザイン。「このカフェのように、モダンと古典の調和した空間というのはオスロにあまりないわよね。」とギセラさん。格調高い雰囲気を楽しみながら、北欧風のシンプルな食事を楽しむことが出来ます。

スカンジナビア産のビールとフランス産のサイダーの数々。

イサベラさんのおすすめはランチのサラダ。燻製サーモンのノルウェー風サラダと、温かいシェーブルチーズを使ったフランス風サラダがあります。今回はフランスの間ということでチーズをチョイス。ちなみに、シェーブルチーズはヤギ乳のチーズです。

「でも、別に食べ物を頼む必要はありませんよ。コーヒーかお茶でかまいませんから、ここにゆっくり座って、このラグジュアリーな雰囲気を味わってほしいですね。」とギセラさん。
2020年に新国立美術館が完成した後、このカフェがどうなるかはまだ何もわからないとのこと。もしかしたら、こんな贅沢な空間を味わうことができるのも今のうちだけかもしれません。もし国立美術館にいらっしゃる機会がありましたら、絵画鑑賞後の足休めに、グラス1杯のフランスワインを楽しんでみてはいかがでしょうか。

店舗情報
≪国立美術館 フランスの間≫(Nasjonalgalleriet, Den franske sal)
営業時間:火・水・金11:00 – 17:00、木 11:00-18:00、土日 11:00-17:00
(月曜日は美術館ともども休み。食事は16:00まで)
住所: Universitetsgata 13, 0164 Oslo, NORWAY
電話: (+47) 21 98 22 70
メール: denfranskesal@nasjonalmuseet.no
ランチ98NOK~、コーヒー34NOK~、紅茶・フレーバーティー44NOK~、スコーンNOK 47、ケーキ68NOK、ビール64NOK~、グラスワイン78NOKなど。(価格は2017年5月現在)

愛すべきケッタイな国・ノルウェー オスロ便り② ノルウェー初のスイミングプールと赤ちゃん水泳教室

どーもー!イースターホリデーを過ぎたらマイ・ベビーの髪の毛がふさふさしてきて、うっきうきのしぐりです☆ 産まれてこのかたずっとツルッパゲ状態だったのですが、ママ友グループの赤ちゃんたちも似たり寄ったりだったので、ずうっと気にしてなかったんですね。ところが……たまたまここ数か月、日本をはじめノルウェー国外に住む友達の出産が続きまして、発見してしまったのです。……うちの子、産まれたてホヤホヤの新生児に、髪、負けてる……。申し訳程度の頭髪がヒョロヒョロくっついてる程度だわ、口開けりゃあ歯もないわで、まるでおじいちゃんのような風貌だったのですが、連休を利用して日本に10日ほど滞在している間に、黒い毛がみるみるうちに生えてきたではありませんか!やはり髪の毛も発芽するには、植物と同じように湿度や太陽の光が大切なんですかね。この辺の関係、ご存知の方いらしたら教えていただきたいです。

さて、今回は歴史ある室内プール、ビスレット・バッド(Bislet bad)とそこで行われている赤ちゃん水泳教室のご紹介です。

Front

1920年、まだオスロ市がクリスチャニア市という名前だった時代にオープンし、今でこそレトロな雰囲気が魅力の建物ですが、建てられた当時は最も斬新でモダンな施設の一つで、「北欧で一番大きくて美しい屋内プール」と称されていたそうです。

interior

2005年に民間に経営がゆだねられるようになりましたが、それまでの85年間は市によって経営されていました。2011年には文化財保存庁(Riksantikvaren – Direktoratet for kulturminneforvaltning)により、保存すべき建物に指定されています。

その屋内プールで0歳から7歳までの幼児を対象とした水泳教室が行われていると聞いて、早速取材に行ってきました。
Entrance
入り口の素敵なステンドグラスが歴史を感じさせます。

水泳教室を経営しているのは「バーデニンフェネ」(Badenymfene)というスイミングクラブ。バーデ=水浴、ニンフェネ=ニンフたち、ですので、まぁ訳せば「水の妖精たち」といったところでしょうか。素敵な名前がついています。日本ならさしづめ「水泳教室・河童」ってなところでしょうかね。…ちょっと違うか。ビスレット・バッドでだけではなく、オスロ市内や郊外の他のプールでもレッスンを行っています。このスイミングクラブの一番年少さんクラスは、2か月~7か月の赤ちゃんが対象の「ヒトデさんクラス」。泳ぎの技術を習得するといったよりは、パパやママが歌ってくれるのに合わせて体を動かしてもらったり、泳がせてもらったりすることで、水の中にいる楽しさを知るのが目的です。取材に応じてくれたのはインストラクターのカテリーネ先生。

Instructor

2か月の赤ちゃんでも泳げるんですね、という私の質問に、早い子は6週間目から始めていますよ、との答え。私としては免疫力など大丈夫なのか気になってしまうところなのですが、「最年少クラスの大部分は3ヶ月~7ヶ月の赤ちゃんですが、ノルウェーでは6週間というのをスイミングに参加してもいいとされる最年少のボーダーラインとして採用しています」と教えてくれました。カテリーネ先生の知る限り、30~35年くらい前にはすでにベビースイミングがノルウェーで行われていたとのこと。低月齢のうちから始めるのもごく普通のことだそうです。

Instructor2

ひとりひとりに丁寧に指導するカテリーネ先生。

ここで、お父さんとお母さんの参加比率を尋ねると、

一番年少のクラスはほとんどお母さんですね。出産後まずお母さんが産休を取ることが義務付けられていますから。でも、その次の年齢のクラスになるとお父さんが増えますよ。お父さんは、パパ・パーミッション(産休のうち、お父さんが取るように義務付けられている部分)の期間に参加する人が多いですね。例えば、今日の最後のクラスは、ほとんどお父さんです。

と答えてくれました。やはりここでも、お父さんの育児参加率の高さを垣間見ることができます。

最後にベビースイミングのメリットを聞いてみると、親子間のより良いリレーションシップを築くのに役立つ点や、泳ぎや水の中での動きを身につけられる点(ノルウェーでは学校での水泳教育はあまり盛んではないとのこと)、子供のモトリック(Motoric、筋肉による体の動き)の発達が早い可能性がある点を挙げていました。

Lounge
婦人更衣室前のラウンジはお洒落なカフェのように落ち着いた空間。

Baby car
ベビースイミングの時間はベビーカーであふれています。

こういったクラスに参加するのではなく、個人的にプールで泳ぐ場合は、大人初回200クローネ、2回目以降は150クローネ。学生割引やシニア割引、子供割引、子連れ割引もあります。泳いだ後には、同じフロアにあるサウナやジャグジーも追加料金なしで利用でき、体をほぐして帰ることができます。

また、2階部分はジムになっており、プール部分の利用を含む1Dayチケット(大人初回450クローネ、2回目以降400クローネ)を購入することで利用可能です。(金額はいずれも、2017年4月現在。)

文化財指定されているレトロなプールで泳ぐ機会なんて、なかなかありませんよね。王宮などがある中心地からそう遠くない場所に位置していますので、時間に余裕があれば、ひと昔前の映画の主人公になった気分で泳いでみるのも、また一味違った思い出になるかもしれませんね。

【施設詳細】

Bislet bad og trening

住所:Pilestredet 60, 0167 Oslo, Norway

営業時間:月~金06:30–20:00、土10:00–17:00、日11:00–18:00 (休日は祝日とその前後。詳しくはホームページに掲載。)

電話: (+47) 21 04 27 33

http://www.bisletbadogtrening.no/

ムーミンカフェ、ヘルシンキ市内に続々オープン中!

今年に入って市内数箇所にムーミンカフェがOPENしています、その中で人気デパートStockmanの中にできたカフェを覗いてみました♪

カフェがあるのはデパートの5階、マリメッコ、アラビア(ムーミンマグフィンランドのお土産としても人気の商品!)、イイッタラなどのフィンランドの人気ブランド店舗が入ってる階のほぼ中央でひっそり?営業していました。20170330_141252

ムーミンのお家が壁一面に描かれた緑の壁が目立ちますが、全体的に内装は落ち着いた色合いで、店内のいたるところにこっそりムーミンキャラクター達がいます。日本のムーミンカフェよりも大人っぽい印象です。訪れた際は小さな子供達は見かけず、仕事帰りの方やご年配の方々がお茶を楽しんでいらっしゃいました。ムーミンカフェで仕事帰りにお茶、ヘルシンキっぽい過ごし方かもしれないですね♪20170330_141347

カフェには美味しそうなケーキの他に、ムーミンカフェオリジナルグッズ(Tシャツ、エコバックなど)も販売中で、特にエコバックは人気商品で、お土産として海外のお客様も買っていかれているそうです。20170330_141306

20170330_141401ムーミンカフェは市内数箇所にOpenしていますので、ムーミンファンな方は公式Websiteで確認して色々なムーミンカフェを訪れてみるのも楽しいと思います。

フィンランドの立ち寄り旅

フィンランドのデザイン旅

タリン、お散歩のいちおしはロマンチックな「カタリーナの小路」!

まるで絵本の中に迷い込んだみたい!タリン旧市街で、一番ロマンチックで中世らしい通り「カタリーナの小路」と職人たちの館「カタリーナ・ギルド」!

カタリーナとはヨーロッパに多い女性の名前で、キャサリンやカトリーヌ、エカテリーナなど、大きく言って同じ名前にあたります。そして由来はギリシャ語の「純粋」に由来するそうです。ですから中世の貴族や聖人・福者に多く登場する名前のひとつなんですね。ここタリン旧市街でもこの名前が付く”清く”、”純粋”な通りが存在します。

ヴェネ通りとセーターの壁で知られるムーギワヘ通りを繋ぐ小さな路地が「カタリーナの小路」です。ここは絶対に撮影ポイント!
20170410_105628-1通りの北側にはかつてドミニコ修道院がありその教会内部にあった貴族たちの大きな墓石が現在この小路に飾られています。修道院は宗教改革の頃に破壊されてしまいましたが、建物の一部が残っていてそれはエストニアで一番古い建物です。
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南側にはカタリーナ・ギルドと呼ばれる職人たちの工房兼、ギャラリーが幾つもあり、この小部屋は15世紀から17世紀にかけて作られたものだそうです。 その他、レストランも今は控えめながら存在しますが、夏にはオープンカフェとなりよりチャーミングな雰囲気を演出します。

今回はこのカタリーナ・ギルドに注目してみたいと思います。
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現在、この組合に所属する店は8件。ガラススタジオ、ケラミックスタジオ、テクスタイルスタジオ、レザーワーク店、パッチワーク店、ジュエリー工房、帽子店が二店舗あります。まぁ、旧市街の中はどこもお土産店がたくさんありますが、ここが他と違っている点は職人たちがいつでも居るということでしょうか。店番をしながら作っている?作りながら店番をしてる?んですね。ということで、伝統的手法で作業をしているところを見学できかつ専門的なことが聞けるのです。

まず初めに、ガラススタジオ。決して大きいとは言えない扉を開け半地下に入ると、意外に大きめの空間が広がり、高熱を発する釜の前でガラス細工を作っている光景が飛び込んできました。
釜の内部は何千度にも達しているため、扇風機がすぐ近くに置かれ職人を冷やしています。同じ作品はふたつとないこのガラス細工。繊細ながらもひとつひとつどこか違った、個性出るところがいいではありませんか。やや厚めのガラス作品で、実際手に取ってみるとどこかホッコリとした感触が伝わってきます。どれも素敵で選ぶのは難しくなっちゃいますので覚悟してください。ここではデザイナーのひとり、ビビアンさんが案内してくれました。

小さな扉の向こうが工房

小さな扉の向こうが工房

美しい細工の作品たち

美しい細工の作品たち

手のひらにしっくりする厚み

手のひらにしっくりする厚み

 

 

 

 

 

 

 

 

次に訪れたのはレザーワーク店。 短い階段を上がったところに店はありますが、左右に帽子店とテクスタイルスタジオが扉ひとつで繋がっています。その奥にも廊下を渡ればさらに帽子店やパッチワーク店があるので、鰻の寝床の様です。店内には残念ながら撮影不可のマークが。(こちらからご覧ください。http://www.katariinagild.eu/nahakoda/)製品のひとつひとつに皮本来の風合いが出ていて、手にしっくりとくる感触です。日常が楽しくなるようなカラフルな製品がずらりと並び、思わず顔がほころびます。デザイナーのピレさんがこんな話をしてくれました。「キャピタリズムが進んだ現代、大きなブランドまでもが、人や環境に優しい製品、本物と呼べる製品を作らなくなってしまった。でもその時代ももうすぐ終わりを告げるでしょう。なぜなら、人々は賢く、吟味する知恵をもったから。化学薬品だらけの製品をどの親が子供にあたえますか?ご自分でも身につけますか?」と。正直、観光客を相手としている店でデザイン性だけが重要だとばかり思い込んでいた自分が恥ずかしくなりました。実際、品質に信用があることから公的機関からのオーダーやリピーターが付き、しっかりと地元に根付いている店なんですね。植物から抽出した天然の渋を利用して皮をなめす製法(ベジタブルタンニング)で何と30以上の工程を経て完成するんだそうです。手間と時間がかかるため値段にも反映してしまいますが、有害物質が一切発生しないというエコロジーな素材から作っている自慢の製品の数々です。

そして繋がっているお隣の帽子店とテクスタイルスタジオ。日常でも使え、大事なイベントにも使える機能性とデザイン性を兼ね揃えた製品が印象に残りました。エストニアの民族衣装にも使われている麻を使った製品や、フェルトとシルクを織り合わせた何とも不思議な素材から作られた洋服の風合いは忘れられません。いつかは私も手に入れたい一品です。

ケラミックスタジオでも若い二人の女性たちが作っている工程を見学してきました。ざらつきのある薄めのお皿やカップはとても新鮮で、デザインや柄の斬新さが面白いところです!お値段もお手頃なのでこちらは少しずつ揃えています!
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もっともっとお知らせしたいところですが、、、お楽しみはタリンに来るまでとっておきましょうかね。必ずあなた好みの一点物がみつかりますよ!

中世タリンの絵本の中に飛び込んでみてはいかがでしょうか。

シーズンの始まったタリンからヴァッセルがお届けしました。

ヘルシンキからタリンまでショートトリップはいかがですか?
タリンクシリヤ、ヘルシンキからタリンへ2時間のクルーズ!

愛すべきケッタイな国・ノルウェー オスロ便り① ベビーシネマ

はじめまして!ノルウェーはオスロ在住のしぐりです。4月から現地の情報を日本の皆さんに向けてお送りすることになりました ♪
折角なので、市販のガイドブックには載っていないような情報をお届けしていきたいと思っています。よろしくお願いします。

ところで先月20日、国連が発表した「世界の幸せな国ランキング」でノルウェーが堂々の一位を獲得しました。それ以来、いろいろな方面からノルウェーについて聞かれることが増えました。雇用システム、教育システム、医療や年金といった社会福祉に関してや、はたまたエコカーの推進を含む環境問題に対する取り組みに関して、などなどです。

確かにノルウェーはそういった分野で先端をいっている国の一つです。それでは、そういったシステムを導入しさえすればどの国も幸せになれるのでしょうか。私はそうとも言えないように思うんですね。なぜなら、そういったシステムはすべて、いい面とともにネガティブな面も持ち合わせていて、例えば、そのために税金がえらいこと高かったり、こちらがサクサク済ませたい仕事が遅々としてすすまなかったり、アメリカや日本といった国々で受け入れられるかどうか疑問に思う要素と常に表裏一体だったりするわけです。

では、なぜノルウェー人の幸福度が高いのか。どのようにして幸福度が高くなるようなシステム(のネガティブな面)とうまく付き合っているのか。私はそこにはノルウェー人の性格が多分に関係していると思っています。日本人からすると、ケッタイな考え方やポリシーを持つことで、総合的な人生の幸福度を上げている、そう思うのです。

そのケッタイな姿の片燐をこれからお届けしていきますね(^_-)-☆

以前、ノルウェーに初めていらした日本人の方に「こっちって、ベビーカーをたたまないでバスに乗ってもいいんですね!」ってびっくりされたことがあるのですが、バスに限らずトラム(路面電車)からNSB(ノルウェー国鉄)に至るまで、公共の乗りものには全てにベビーカーのスペースが用意されています。

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バスのベビーカー用のスペース。お母さんが座れるよう折り畳み式の座席も。

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トラムの扉の開ボタン。ベビーカーマークのボタンは、運転手さんにベビーカーが乗ってくるのを知らせる役割があるとともに、外からこの車両にベビーカー用のスペースがあることが分かります。

ベビーカー優先スペースが用意されている安心感からか、こちらのママたち、おちびさんを連れて結構出歩きます。また、産休が充実しているので、赤ちゃんが1歳近くなるまで時間的にも余裕がある。そういったママ&ベビーを対象としたイベントがいろいろあるのですが、今回はそういったイベントの一つ、赤ちゃん連れのママたちのための映画上映「ベイビーシノ」(Babykino)をご紹介したいと思います。

ノルウェーで子供を産むと、なんと、市がママ友グループを作ってくれます。同じ週に生まれた赤ちゃんの中で、比較的近くに住んでいる子を4~5人づつピックアップして一つのグループにし、検診などで利用する地域の母子センターのような場所で引き合わせてくれます。

もちろん、別に義務や強制ではないので、すぐに自然消滅してしまうグループから、赤ちゃんたちが大人になるまで20年以上も続いてるようなグループまで様々だそうです。では、そのグループで何をするかというと、大抵の場合、月1くらいで集まって、カフェやメンバーの家でおしゃべりしたり、公園に散歩に行ったりするのが定番なのですが、定番の選択肢の一つにベイビーシノがあります。
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シノはノルウェー語で映画館のこと、ベイビーは赤ちゃん、つまりジャパニーズ・イングリッシュぽく言えば、「ベビーシネマ」ってとこです。オスロでは複数の映画館で平日の昼間にベイビーシノの回を設けていて、多い週には6~7種類の映画の中から選ぶことができます。
上映ホールの横にはベビーカー置き場もあります。
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個人的に私は、せっかくわざわざ映画館まで足を運ぶのであれば、子供を預けて一人で行ってどっぷり映画の世界に浸りたい、という考えでしたので、以前は赤ちゃん連れの映画鑑賞という選択肢はありませんでした。ところがある時たまたまだったのですが、自宅から一番近い映画館Ringen Kinoがフェイスブックのページでベイビーシノの上映作品のリクエストを募集しているのを見つけたんですね。何気なく、マイナーなノルウェー映画をリクエストしてみたら実際に採用してくれたんです。採用してもらった以上、半ば義理のような感じで行ってみたら、想像していたよりもずっと快適に過ごせたという経験をしました。そのRingen Kinoに取材に行ってきました。

インタビューに答えてくれたのは、2008年からRingen Kinoで支配人として勤めているマリアンネさん。

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マリアンネさんによると、ベイビーシノがノルウェーで始まったのは90年代の後半だそうです。ノルウェーより先に、お隣の国スウェーデンで行われていたのをノルウェーにも導入したとのこと。普通の上映と何が違うのかを聞いてみると、こう答えてくれました。

ホール自体は普通の上映と同じホールを使っています。ですが、赤ちゃんがびっくりしないように音を小さめにしています。また、客席の電気も明るめにしてあります。お母さんが赤ちゃんの様子を見たり、あやしたり、授乳したり、場合によっては立ち上がって通路に移動したりしやすいようにです。
そして必ず空席を作るために、チケットを全部売らないこと、この3点ですね。

空席をわざとつくるのは、赤ちゃんのものを置くスペースが必要であるのと、人が多いと赤ちゃんが神経質になってしまうので、リラックスできる環境を保つためにだとのこと。トイレにはもちろん、オムツ交換台やオムツ専用ごみ箱が用意されています。

また土日はベイビーシノの代わりに、幼稚園や小学校低学年のお子さんとその親御さん向けにお子様上映会「バルネシノ」(Barnekino)を行っているそうです。筆者も利用したフェイスブック上のリクエストサービスについても聞いてみると、6ヶ月前に始まったまだ新しいもので、リクエストが来た際にはできる限りその要望に応えるように努めています、とサービス向上に意欲的な答えが返ってきました。

また、他の映画館やスポンサーと一緒に、「バルセル・ブレイク」(Barsel break)という幼児の発達を促進するためのイベントも行っているとのこと。今回が3回目になるそうですが、毎回、知育の専門家を呼んで、指先をはじめとする全身を動かすことによる幼児の発達に関するレクチャーを行うのだそうです。幼児の知育発達のためのおもちゃがお土産についてきますよ、と現物を見せながら説明してくれたマリアンネさんに、最後に、どうしてそういった企画を始めたのかを聞いてみました。

―映画館は人が集まるのに適した場所です。特に子連れの方たちにとって。広いスペースがありますし、説明のための映像や写真を見せるのにもちょうどいい空間です。映画館の可能性、映画を上映する以外の可能性をお見せするいい機会だと思っています。

ベイビーシノは平日の昼間、複数の映画館で行われています。男性や赤ちゃん連れでない方も入場可能です。もし、小さいお子さまとオスロへ来る機会がありましたら、体験されてみてはいかがでしょうか。映画館でご自分のお子さまとセルフィー、なんていうのもいい思い出になるかもしれませんね。