2020.12.03

ノルウェーその他

愛すべきケッタイな国・ノルウェー  オスロ便り(38)/ノルウェー人の巣ごもり生活

(www.vibyggernytt.no のウェブマガジンのスクリーンショット。上部バーの「Magasin」のところをクリックすると、無料で読めちゃいます。)

みなさま、たいっへんお久しぶりです!オスロからしぐりです。この未曾有のコロナ禍の中、いかがお過ごしでしたでしょうか。ヨーロッパでは最近また感染者が激増しておりまして、幸い“僻地”のノルウェーは他国と比べるとまだマシな方なのですが、それでも日に日に感染対策措置が厳しくなってきています。

対策措置は、感染者数に応じて常に流動的ですので、毎週のように細かい部分は変化していますが、公共の場でのマスク着用義務は無論のこと、オスロでは11月10日から、図書館以外のレジャー施設、ミュージアムや劇場、ジムなどは再び閉鎖、レストランでのアルコールの提供も禁止、家族の集まり以外で集まることも一切禁止になりました。自宅隔離等、決められた規制を守らなかった場合には罰金、と、一年前なら全く想像もできなかったような状況に陥っています。

実はうちの息子の幼稚園でも、先生の中にCOVID-19の陽性者が出てしまいましてですね、息子が「濃厚接触者」としてオスロ市に登録されてしまったんですね。症状は一切でていないにも関わらず10日間の自宅隔離を余儀なくされておりまして、どこか他人事だったコロナがどんどん身近に迫ってきてる実感を覚えています。

とまぁ、そういうわけで、今年はノルウェー人にとっての最大イベント、クリスマスもそれどころじゃなくなるだろうな、という雰囲気なのですが、これから冬にかけて、世界中で本格的な巣ごもり生活に入らなければならなくなりそうですよね。

www.vibyggernytt.no のスクリーンショットより)

そこで今回は、巣ごもり生活を快適に過ごすコツについて、インテリア&DIY雑誌「VBN」(Vi Bygger Nytt)で2007年から編集をつとめているリフ・サンネ(Liv  Sande)さんにメールでインタビューをしてみました。

もともと、長くて厳しい冬を快適に乗り切るために、様々な工夫を凝らして室内生活を楽しむ「Hjemmekos(イェンメコス)」の伝統のあるノルウェー。今年はCOVID-19のせいで、春から初夏にかけても季節外れの巣ごもりをしなければならなかったわけですが、ノルウェー人はどのような工夫をして過ごしていたのでしょうか?

―最近また、コロナの対策措置が厳しくなってきていますが、今年の春~初夏、外出に制限がかかっていた頃、ノルウェー人はどのように過ごしていましたか?

核家族で集まっていました。一緒にパンやクッキーを焼いたり、本を読んだり、ジグソーパズルをやったり。それを機に、普段は作らない、より手の込んだ家庭料理に挑戦したって人もいましたね。途中から、別荘や山小屋の使用も許可されましたので、自然の中で過ごすことを選択した人もいました。また、ノルウェー人はテレビをよく見る国民なのですが、Netflixなどで、普段なかなかフォロー出来なかったシリーズ番組を見はじめた人も多いですね。

また、ノルウェーではDIYが非常に一般的なのですが、巣ごもり期間をDIYするいいチャンスとして利用した人たちもいました。ノルウェー人のDIYは、世界でもトップレベルです。これは、冬が長くて寒いため、家で多くの時間を過ごすからです。また、ノルウェー人は家や別荘にお金を使いたがる傾向がありますので、それもDIYが盛んな理由の一つだと思います。

このコロナ時代、塗料などを販売しているお店は、お客さんがお店に来て買い物をする必要がないように、DIYの作業に必要な塗料や道具を家まで配達してくれます。ノルウェー人は、自宅の模様替えをしたり、改装するのが好きなことで知られています。物をオンラインで売ったり、新品または中古品をオンラインで購入することも、よくしますね。 HAY、GUBI、Normann Copenhagen、Eames、Georg Jensenなどのデザイナーによるデザイン家具やランプは、ノルウェー人に高く評価されて人気です。

―自宅を、より居心地の良い場所にするためのヒントはありますか?

私の個人的な一番のおすすめは、壁塗りですね。シンプルな道具で簡単に部屋を変えることのできる点が、素晴らしいと思っています。壁の一つ、もしくは幾面かをペイントすることで、一晩のうちに、印象をすっかり変えることができますから。この頃では多くの人々が壁と同じ色で天井も塗っています。暗めの色調が人気ですね。そうすることで、さらに全体的に調和のとれた印象が与えられます。インテリア雑誌や住宅雑誌、それからInstagramにはたくさんのヒントが落ちています。ノルウェー人はそこで、自宅の写真をシェアして、大なり小なり互いに刺激を与え合っています。

もし、皆さんがこのコロナの時期に自由な時間があるならば、家を片付けて、必要のないものをすべて捨断離するだけで、断然ちがってきますよ。要らないものは、慈善団体に寄付するのが一番いいかもしれません。あなたは要らなくても、他の誰かがそれを気に入るかもしれませんから。整頓された家のほうがくつろぎ易いですし、何より作業を終えたときにすっきり感を味わえます!

現在、コロナ期間中、ノルウェーではお花の売り上げが伸びています。人々はお花を自分のためにも購入していますが、周りをさらに素敵にしたいと願って購入してもいるようです。おそらく、この特別な期間における、一種の慰めと励ましとして購入しているんですね。

―インテリアや小物に関して、ノルウェーのトレンドやおすすめのものがあれば教えてください。

今、多くの人が関心のあるトレンドの一つは、自然を感じさせるものです。緑の植物や、革、麻、木材などの天然素材でできた家具で家の中を揃えたり。天井や壁の装飾に、細長い長方形の板を使ったり。そういったものは、フラワー・ショップなどでも購入しますが、自然の中で自分で見つけてくることもあります。自分独自の方法で家の内装をしているんだ、いわゆる「個性的な家」を自慢できるぞ、と思いたいですから。

スタイルとしては、私たちがスカンジナビア風と呼んでいるものが主流で、スウェーデンやデンマークなど、他の北欧諸国から着想を得ていることもよくあります。

私たちノルウェーに住んでいる人間は、庭のあるヴィラに住んでいようが、小さなバルコニー付きのアパートに住んでいようが、屋外のスペースにとても関心を持っています。最近のトレンドは、屋外用の家具にこだわることですね。できれば、何年も長持ちするもので、サスティナブルな方法でつくられた鋼または複合材のものがいいです。何年も、何年ももつように作られていること!例えば、HAYのアウトドアシリーズ「パリセード(Palissade」のように。

―日本人が簡単に取り入れられる方法はありませんか?例えば、ノルウェー語の「Kos」(心地よい気持ち)は、自然に囲まれた山小屋や別荘でのひと時などとも関連があるように思うのですが、都会に住む日本人にとって、そういった自然の中へ出かけていくことは容易ではありません。都会に住む日本人に向けての、巣ごもりのアドヴァイスをいただけますか?

もし、北欧のデザインに興味があるのなら、Instagramをのぞいて、ノルウェーのインテリア・インフルエンサーをフォローしてみることをお勧めします。例えば、karolineved、moderne_stil、 lillemittalt、 knappane_53、 sonja_olsなどですね。

そして、もし大都会で、バルコニーのある家に住んでいるなら、バルコニーをミリ単位で、は冗談にしても、最大限に利用することをおすすめします。バルコニーをリビングルームの延長として捉え、室内と同じように装飾してみてください。どのようにしたいのか、小さな絵を描いて事前に計画をたてておくのもいいかもしれませんし、板を買ってきて彫刻を施して色をつけて、ちょっとしたオリジナルの家具をつくってもいいかもしれませんよね。

そして、大都市で楽しめる「Hjemmekos」(家の中でのくつろぎ)としては…、美味しい食事を作ること。一人でじっくり作ってもいいし、家族一緒にワイワイその時間を楽しむのでも良いと思います。それから、パンやケーキやパイを焼いてみる。Instagramをサーフィンして、インスピレーションをもらって想像を膨らませてみる。オーディオブックを聞く。家の模様替えや、場合によっては改装工事を計画する、などでしょうか。

www.modernestilblogg.noのスクリーンショット)

夏ごろから、「ラーゴム(Lagom)」という言葉を、身の回りで耳にするようになりました。スウェーデン語にもある言葉だそうですが、多過ぎも少な過ぎもせず「適切な量」、「快適で、きちんとしていて、しっかりしていて、バランスの取れている」というような意味だそうです。(スウェーデン語とノルウェー語の意味の間では、少しずれがあるそうですが。)

このコロナ禍において大切なのは、今、どこまでが「ラーゴム」の範囲に入るのかを見据え、必要以上に自粛・けん制して窮屈に生きるのではなく、また「適切な」範囲を超えて貪欲に何かを得ようとするのでもなく、「ラーゴム」の範囲内で心豊かに満足する方法を見つけることなのかもしれませんね。

ノルウェーに旅行ができるようになるまで北欧トラベルのノルウェー観光情報で情報収集をしておきましょう!

あわせて読みたい

2020.12.22
愛すべきケッタイな国・ノルウェー  オスロ便り(39)/ノルウェーの新しいクリスマスの伝統!いたずらっ子サンタ“Rampenissen”(ランペニッセン) ノルウェー季節
2018.10.26
カメラ好き添乗員が語る!フッティルーテンでのオーロラ生活♪ ノルウェークルーズ特集
2018.10.13
ガイドブックには載っていないノルウェーの小さな港町:フッティルーテンの寄港地 ノルウェークルーズ特集
2018.09.25
DFDS Seawaysのコモドアクラスでワンランク上のプチ贅沢をしてみませんか? ノルウェークルーズ特集デンマーク
2018.09.07
愛すべきケッタイな国・ノルウェー  オスロ便り (18)/乗り物を使って自由に冒険!オスロの公共交通機関の使い方 ノルウェー交通

関連キーワード